ヘッドフォンアンプとか電気とか:ひとつ目

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このたび始めての大きなヘッドフォンを買いまして、いわゆる密閉型という奴です。
オーディオテクニカのATH-A500。
そんで、この話を友人にしたところ、なにやらぶつぶつうるさい。
一応話を聞いてみると、要はヘッドフォンアンプが必要だと言うわけだ。
そんなんうちのプリメインアンプにだって付いているさな、と突き返したら、
「スピーカー鳴らす機械にお情けで付いてくるようなアンプでしょ」
そんなぺらぺらアンプで喜ぶようじゃ、お里が知れちゃいますよ、とかなんとか言うわけ。
確かに、ヘッドフォン端子は付いているけど、言われてみればお情けアンプに見えないこともない。そんなわけで、んじゃ、どんなんあるんや?と聞くと、
iPodで聞くなら、FIIOやAUDIO TECHNICAのAT-PHA30とかが良いよ、とかなんとか。
いや別に、密閉型のでかいヘッドフォンをiPodで聞くことないから、と思いつつ、
FIIOとかAT-PHA30とか検索したところたまげました。
↓これがFIIOというやつ
e5img.jpg
こんなものがなんぼのもんじゃい!!!
iPodの出力に比べたら、そりゃあ確かにマシかも知れんが、しかし言うに事欠いてコレ?・・・。
そんなことを友人に言うと、ピンキリだよ、お金を出せばもっとステキな世界が開けるさ、どうどう? とかなんとか言うわけです。
確かにお金を出せばステキだけど、おまえさんはそれでどうしているのだと聞くと、AT-PHA30を使っているというのですよ。
AT-PHA30はコレ↓
at-pha30i.jpg
量販店の店員に薦められ、試しに聞いてみたら良かったとか、なんとか。
いいけどさ、ちょっと考えてみようよ、と言いたい。
どー考えてもなんかまやかしというかフラセボ効果満載な気がする。
というか絶対そうでしょ。広告屋の私が言うんだから間違いないですよ。
いわんやこんな小さな筐体で何ができるというのだ、というわけで、ヘッドフォンアンプでした。

前置きが長くなりました、すんません。

そんなわけで、まあ、市販されているヘッドフォンアンプはあるけど、どうも嘘くさい。
んで、嘘かどうか確かめてみてはどーかね、ともう一人のあたしがけしかけるのでした。

つまりどういうことかというと、世の中にはいろんな人がいるもので、もちろんヘッドフォンアンプだって作ってしまう人もいて、そういう人がご丁寧に作り方などを紹介してくれていたりするので、それをまねて作ってみましょう、ヘッドフォンアンプをさ。と言うことです。

さて、ひとつ目ということですが(もちろんふたつ目もあれば、多分みっつ目もあると思う)、ど・れ・に・し・よ・う・か・な、ってくらいにネットには手作りヘッドフォンアンプがあふれています。驚き。
ちなみに、ヘッドフォンアンプのことはHPAと言うそうな。略語にするとかっこいい。
俺が最初にかっこいいと感じた略語はNC9。バイクじゃないよ、今はなきNHKのニュース番組「ニュースセンター9時」のことです。
んで、悩んでいても始まらないので一つ選びましたよ。
何となくな選定基準は、
 1.オペアンプ一発はなしよね
 2.電圧は高めが良いと思う
 3.やっぱり小さく軽くがステキよね
でした。
んで、選んだのが「3RD PROJECT」で紹介されているHPA-013SP:5V昇圧 SimpleABでしたとさ。ちなみに解説書がこちらに
んで、できたのがこれ。
HPA01.jpg
a:基本的に回路はそのまま
b:プリント基板を起こすのは手間なのでユニバーサル基板
c:電源について、本家では単三だけど、小さく軽くのために単四に変更
d:ケースはタカチのYM-65

回路図を載せるけど、本家とほとんど同じです。まるまるっとコピーです。手書きですが(笑)。
01circuit-a.jpg
本家と違うのは抵抗やTRにふっている番号くらいかな。
あと、昇圧回路ですが、HT7750のデータシートを見ながら若干の変更を加えています。

ユニバーサル基板の実態配線図はこちら。
01circuit-b.jpg
本家を参考にあれこれ小さくまとめています。
赤いラインがリード線を倒したり、鈴メッキ線を使ったところで、緑のラインが被複線を使っています。
ちなみに、「表/裏」の記載の「裏」が裏返っていますが、これは実態配線図をトレーシングペーパーに書いているからです。部品面を見るときは表にして、配線面を見るときは裏にして見れるので、まあ、アナログな手法ですが便利です。

中身はこんな感じ。
hpa01-b.jpg
単四のケースを二つに切ったり、両端を削ったりしていろいろ小型化をして詰め込んでいます。
回路側はどうしてもコンデンサーの高さが限界でこれ以上薄くできそうにない。残る手段はトランジスタを表面実装にする方法があるかな。

気になる音ですが、正直よく分かりませんでした。
ヘッドフォンアンプのことをたきつけた友人も、さあ、って感じ。
それで、映画の音響スタッフをしている友人に聞いてもらったところ、
ipodの音と比べて、
・音の立ち上がりが良くなっている
・高音、特に低音がはっきりしている
とか、いろいろ言っていたけど、結構良い感じじゃないということでした。
そして、きつい一言もいただきました。
「iPod標準のイヤフォンを使っていては、この差に気付かないんじゃないかな」と。

ではパーツリスト

R1、R2 : 100Ω
R3、R4、R5、R6 : 470Ω
R7、R8、R9、R10 : 1Ω
R11、R12 : 10Ω
R13 : 220Ω(LEDに応じて調整 電流は控えめに)
C1 : 47μF 6.3V
C2 : 0.1μF 50V(積セラ)
C3 : 100μF 6.3V
C4、C5 : 1500μF 6.3V
C6、C7 : 0.1μF 50V (フィルムコンデンサ)
D1 : 11EQS04 (1N5617も可)
D2 : LED (パイロットランプ用)
U1 : HT7750
U2 : TLE2426CLP
U3 : LME49721
Q1、Q3、Q5、Q7 : 2SC1815
Q2、Q4、Q6、Q8 : 2SA1015
VR : 10kΩ2連 Aカーブ (マルツの青い奴が良い)
ボリュームつまみ : 1ヶ
ステレオジャック : 2ヶ
電源ボックス : 1ヶ
ケース : タカチ YM-65

※最近トランジスタの入手が難しくなっていますが、代替は2SC2458&2SA1048のセットがあるけど、コレも品薄。チップでは2SA1586&2SC4116、2SA1162&2SC2712のセットが使えるかも。
これからはトランジスタもチップの時代かしら。

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このページは、k-wataが2010年10月27日 16:01に書いたブログ記事です。

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