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さて、重い腰を上げ、この話題を取り上げてみようかしら。
10年経って思った事は、ダンスの切れが悪い、悪い。軸はぶれているし、セリフは噛むし、これが年をとるってことか! なんて思って納得しようと思って、はて。50過ぎても迫力ある役者はやっぱいるわけで、うーん。なんだかなぁ。と言葉は濁り、見通しも悪くなっていく。
テーマは悪くない。むしろ、心惹かれるくらいだ。電脳空間に残されたアーカイブの行方を話題に、現実と希望の対立、諦めと絶望の葛藤を語るなど、「今」という社会に対する切り込み方は悪くない。だが、その展開がどうにもまどろっこしい。途中で時計を見たくなったことも一度や二度ではなかった。いよいよ良い感じでドライブしてきたと思ったら、終劇。なんだ、なんだ。とドタバタしているうちに劇場を追い出され、こうしてよくわからないだろうテキストを電脳空間に垂れ流す始末。
しかし、人づてに漏れ聞こえてくるのは「面白かった」という声、声、声。
過去を懐かしむのは大人の悪い癖だが、相対評価を避けるようでは運動会のかけっこで全員が一位というニュースを笑えない。無邪気、というか、無自覚。
過ぎ去った10年。六日の菖蒲、十日の菊。次のない劇団に何を言っても詮ないだけだが、神はぼくたちに返事をしないということか。「宇宙で眠るための方法について」の解説で髙橋源一郎が書いていた言葉が思い出される。
---「全ての真実の物語は『神はぼくたちに返事をしないのだ』で終わる」。これがアップダイクの結論です。だから「後日談」はあなたがつくって下さい。だめなら、新しい「物語」をいまそこではじめちゃって下さい。それが旨くいった時、はじめてあなたはそこでゆっくりとねむることを許されるのです。---
奇跡を信じるのもよい。しかし、神はぼくらに返事をしないのだ。
いま、そこにあるものが全てで、その中で最善を目指せということか。もっとも、掛け金を積み上げたのは他ならない自分なのだ。因果応報、奪った魚は奪われるということだ。
村上龍も言っていた「絶望を希望に変える必要はない。絶望の傍らにしか希望はないからだ」と。

最後に「宇宙で眠るための方法について」から

  夢みるころを過ぎても
  まだ夢をみたいのならば
  血の涙が流れることを
  憶えておかなければなりません
  年老いたロマンチスト
  「シンデレラコンプレックス」を読む老婆
  自立という文字の中にある
  ひりひりとした孤独
  友だちという名の嘘
  真実という名のゲーム
  愛という名の肉体

  夢みるころを過ぎても
  まだ夢をみたいのならば
  血の涙が流れることを
  憶えておかなければなりません。

 暗転

鴻上サンはかつてどこかのインタビューで「自分は座付きの脚本家だから、役者を見てから物語を考える」的なことを言っていたことを思い出した。
というわけで、虚構の劇団「アンダー・ザ・ローズ」。Under_The_Rose_web1.jpg
今回の舞台はパラレルワールドの世界。その並行世界で暗躍しているのが、「私の無念」を声高に語り、その無念を果たすことを目的とする集団「空震同盟」。その空間はまさに80年代的というか、声の大きい奴が勝ちだ的世界観が支配する世界で、その対極として描かれるオリジナルの世界では「私の無念」を内に押しとどめ、言語化することを試みない世界だ。この対比が今回のポイントらしい。
この二つの世界を観客に意識させながら、どこに行き着くのかとわくわくしながら見守っていたら、その終わりは予想を裏切っていたというのが今回のお題。
いつのも鴻上演劇であれば、その常套手段として最後の一幕に役者たちが全員集合して今回の舞台のテーマを蕩々と語りあげて総括を始めるのだが、今回はそれがなかった。そればかりか、「ひみつ」と一言つぶやくだけで終えてしまった。そのことを取り上げて今までのスタイルとの決別とかいう言葉で相対化することは面白くはあるけれど、そんなのは、第三舞台を引きずった悪い大人のすることだとふと思う。それよりはむしろ、この舞台がテーマとした「私の無念」を抱える存在に対峙したときに人は何ができるのかということについて、何も語らないというのが今の時代なのかと思うべきなのだろう。正確に言えば、何も語らずともコミュニケーションを成立させなくてはいけない世界。細部に宿る小さなあれこれに意識的に呼応することを日常的に要求されるシビアな時代。そしてそのルールは演劇という娯楽にさえ適用されているということか! 鈍感な私にはつらい時代がやってきました。
これまで第三舞台のお約束を丁寧に踏襲してきた虚構の劇団のここにきての突然の暴挙、というか革新を見るにつけ、鴻上は虚構の劇団の役者一人ひとりとちゃんと向き合い始めているのかなとも思う。座付きの脚本家が有名になるとどうしても過去の舞台の印象を観客は求めてしまうが、そんなことにはお構いなしに疾走する虚構の劇団はこれからがかなり楽しみ。

x40のキーボードの文字がかすれ、というか消え、キートップもてかてかになって指先に貼り付くような感じがかなり気になって、そろそろキーボードの交換でも。
と、キーボードの出物がないかしらと探りを入れていたところ、ちまたではSSD換装がはやっていた(過去形)ことを発見。SSDって何? というレベルなんですが、グーグルさんに聞いてみると、
SSDとは、
Sugoku Sutekina Device というわけでSSD。なんてすてきな響き。
そんなわけで、キーボードはともかく、SSDの換装です。
といっても、すでに先人が大勢いて、私ごときが特に何を考えることはないので、リンク先を貼っておきます。これらのページを参考にしました。参考にしたのは、特に「ZIF→IDE変換基板」の入手と加工です。
日本語のページ
ドイツ語だけど、写真が詳しい。変換基板はこのドイツ語のHPで使っているものを利用。
んで、導入するSSDとして選んだのはGM18M64EZIFV4
最大読込128MB/s 最大書込60MB/s
PIO mode 0~4, Multiword mode 0~2, UDMA mode 0~6

ディスク容量は32GB。まあ、X40もかなり使い込んでいるからしばらく保てばいいかということと、今だって40GBのHDDを半分も使っていないんだから、32GBで十分でしょということで18,400円でした。
ちなみにこのシリーズには日立IDEタイプの44pin仕様もあるのですが、こちらは電源電圧が5V仕様なんですよね。X40のHDDへの供給電圧は3.3Vなので、5V仕様はだめだろ?ということで私はZIF仕様にしたわけです。ZIFタイプは3.3V仕様なの。
・GM18M64EZIFV4 ← ZIFタイプ 電源電圧3.3V
・GM18M32E44IDEV4 ←日立IDEタイプ 電源電圧5V
・GM18M32E50IDEV4 ←東芝IDEタイプ 電源電圧3.3V

と思っていたら、こちらのHPでは5V仕様のGM18M32E44IDEV4をx40に放り込んでいました。あれれ?
まあ、いいか、どうせSSDは入手してしまった訳だし。
私が入手した「ZIF→IDE変換基板」はこのページで書かれているものと同じものをかってきました。加工も同じ方法で。

ちなみに、この変換基板の回路パターンをまとめてみました。
ZIF-IDE.jpg

行うべき作業は、三端子レギュレータをはぎ取り、LEDを二つ取り外す。ケーブルセレクト用のピンもお好みで。そして。三端子レギュレータを取り除いた後の「in」と「out」のランドを短絡させて完了。
ちなみにこの基盤についてるLEDはHDDアクセスランプがつかないとかいう話がありまして、私の場合は手持ちのLEDを使おうとしたら点灯しませんでした。たぶん、LEDの消費電流とのバランスの問題だと思われます。そもそもx40からの供給電圧が3.3Vではないとか、なんてことあるわけないか。
そんな訳で、やってもやらなくてもいいんですが、SSDに電源が供給されている時と、SSDにアクセスしている時、それぞれのタイミングでLEDが点灯するようにしてみました。電源供給用はX40からの電源ラインから、SSDのアクセスランプ用はお約束の39pinから、それぞれ引っ張りました。電流制限抵抗は120Ω。
*電流制限抵抗の値はLED電圧を1.8V、消費電流を12mA(0,012A)と仮定。
入力電圧3.3Vから算出。つまり、(3.3-1.8)/0.012=120Ω。
39pin or Gnd ← ダイオード ← 抵抗 ← +3.3V

組み込んだ様子がこちら
GM18M32EZIFV4-1.jpg
この位置で変換基板側の右端がIDEpinの1番pinで、SSD側は手前側が1番pin。
使ったフレキは、変換基板側にブルーの側、SSD側に白の側を。ロックをかけて固定したあとでコネクタの接続がちゃんとされているかの通電チェックはお約束。

前から見るとこんな感じ。
GM18M32EZIFV4-2.jpg

ベンチマークは
GM18M32EZIFV4.jpg
マシンはx40 M1.1の初期型。OSはWin2k。メモリは最大で1.2G。UDMA mode 5。

メーカの数字には遠く及ばずだが、読み出しが激早。書き込みはHDDよりはちょい早なくらい?
トータルでは、十分早いんだけど、ね。
起動がちょっぱやでした。モバイルで使うには十分でしょう。

そうそう、そもそもの始まりであったキーボードも交換しました。US仕様です。

080323.jpg
写真展は終わり。そして、僕が展示していた作品を譲って欲しいと云うのは、前の副幹事長のMさん。
美術に対価を支払うというMさんの気持ちも嬉しいけど、その一方で、おなじ展覧会という空間を作った仲間じゃん的な気持ちもあって、ちょっと思い悩んで、何となく気になっていたMさんの写真と交換することに。
そんな突飛な理由で手にしたMさんの写真だけど、今思えば写真展の一部を持ち帰ったようで嬉しかったかも。むろん、僕の気持ちの中で勝手に完結した思いでしかないんだけど、なぜ気に留まったのかをこれからのんびり考えられるってことが良いのかも。
Mさん、卒業おめでとさんです。

080321.jpg
中目黒のキャスパーズギャラリーでガッコの仲間と写真展です。
目黒川沿いのちょっとこじゃれた通りで、川を挟んだ向かい側には都甲なにがしセンセがお気に入りなCaw Booksがあってみたり、安くて美味いイタリア料理屋「osteria Agostini」もご近所さんです。
期間は2008年3月18日~23日まで☆

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