2012年2月アーカイブ

この映画がアカデミー賞を取ったことに対してどこぞのFMのナビゲーターが「アメリカ人は王室とか皇族とかにコンプレックスがあるからですかね」とコメントしていたのを思い出した。そんなことでアカデミー賞が取れるなら「ゆきゆきて神軍」にもアカデミー賞を! とか思う今日この頃、「英国王のスピーチ」をご覧になったみなさま、いかがでしたか。
見始めて数分の後、この物語は吃音症を持った者を描いていることに気付き、何とも微妙な感じがした。知っている人は知っているので、別に秘密でも何でもないのだけど、私自身も吃音症を抱えている。他の人はどうだか知らないが、私にとって吃音症は禁煙と同じだ。今はたばこを吸っていない人でも、その人が過去に一度でもたばこを吸った経験があれば、その人は禁煙中ということになる。ひとたび禁煙者になった者は常に禁煙者であり続けるのだ。この呪縛から逃れる方法は今のところない。吃音症も同じ。ひとたび吃音症であることを自覚した者は未来永劫、常に吃音症であり続ける。なんていうと深刻さが増すけど、実は(というか、今は)、それほどたいしたことでもない。喫煙者も喫煙状態が長く続くとそのことを忘れるように、吃音症も長いこと吃音症が出ていないとそのことを忘れてしまうのだ。

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