編集手帳 紅葉の三原理編

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心を激震させる文章もあるが、軽く震えるだけの文章もあるということ。

2012年の文藝の冬号を買ったら裏表紙に編集手帳の広告が載っていた。
先日も電車の車内広告で見かけ、女性の頰に残された涙の跡を見て、
作為的だなぁと思いつつ本文を読んで、
その力の足りなさ加減にがっかりしたことを思いだした。
ちょっと前に見た、老いた母の写真をバックに綴られた、
親孝行を片思いと重ねた文章は秀逸だと思ったのに、だ。
いやいやこれはもしかして、自分の好き嫌いで判断しているのかもと、
もっと優しい目線で、おおらかな気持ちで裏表紙の広告文を読むものの、
程度の差こそあれ、残念な感じを打ち消すことはできない。
「紅葉の三条件」の中に「人生の悲哀」を見出す視点は期待感を高めるが、
本文に使える文字数を気にしたのだろう、力でねじ伏せる強引さがやな感じ。
今年だったか甲子園で150kmを投げる剛速球投手がいたけど、
結局、チームが点を取れずに敗退したことを思いだした。
せっかく作為的とも思える女性の涙と付き合わせるのだから、
もっとコピーはこの女性に寄り添い、支えなくてはダメだろう。
あるいはこの作為的な写真を忘れさせるくらいに超強引に頑張るか、だ。
ただ、広告としては結構面白いところもある。
それは、いい話を書こうとしている気持ちだけはちゃんと伝わってきて、
そおかげで、なんとかぎりぎり広告として成り立っているのだ。
この、気持ちだけが伝わってくるってところは非常に漫画的でもあるので、
平成世代の広告屋の打ち損じってところでしょうか。
もしですよ、もし、実は昭和の広告屋が、
この漫画的ともSNS的とも、Web2.0的ともいえる手法を
確信犯的に使っているのだとしたら、慣れないことをしましたね。
なんて、好い加減なこといって、えらいスンマセン。。。m(__)m

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このページは、k-wataが2012年12月 1日 18:19に書いたブログ記事です。

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